人気歌手が死去 79歳、肺炎による合併症で アルコール依存症とうつに苦しんだことも
映画「バイ・バイ・バーディー」やヒット曲「ワイルド・ワン」で知られる歌手のボビー・ライデルが死去した。79歳だった。1960年代にティーンアイドルとして活躍したボビーが5日、ペンシルバニア州アビントンのジェファーソン・アビントン病院にて、コロナとは無関係の肺炎による合併症で、妻、2人の子供、5人の孫を残し帰らぬ人となったことが本人のフェイスブックを通して発表されている。
本名ロバート・リダレリのボビーは、1950年にポール・ホワイトマンの音楽バラエティ番組「TVティーン・クラブ」で人気を博し、1959年にカメオ・パークウェイ・レコードからのシングル「キッシン・タイム」でビルボードHot100のチャート入りを達成。25枚以上のアルバムを発表し、「ワイルド・ワン」や「ヴォラーレ」「燃えるバカンス」「ザ・チャ・チャ・チャ」といったヒット曲が有名だ。ほかにも1963年の「フォーゲット・ヒム」はポール・マッカートニーの心をとらえ、ザ・ビートルズの1964年の曲「シー・ラヴズ・ユー」に繋がったとされている。
ファビアンとフランキー・アヴァロンと共に、ドゥーワップグループのゴールデン・ボーイズとしても活躍したボビーの当時の人気はかなりのもので、1978年のミュージカル映画「グリース」に登場する高校はボビーにちなみライデル・ハイと名付けられていたほどだった。
また1963年のミュージカル映画「バイ・バイ・バーディー」ではディック・ヴァン・ダイクやジャネット・リーらと共演。さらに「ヴァケーション・プレイハウス」「ザ・レッド・スケルトン・アワー」「ザ・ファクツ・オブ・ライフ」といったテレビシリーズにも出演するなど俳優としても活躍した。
一方、2016年の自伝「ティーン・アイドル・オン・ザ・ロックス:ア・テイル・オブ・セカンド・チャンシズ」では2012年に2度の臓器移植を受けていたことを明かし、移植を受けた人々の家族をサポートする非営利団体「ザ・ギフト・オブ・ライフ」の支援活動も展開していた。また最初の妻カミール・リダレリの他界後、アルコール依存症とうつに苦しんだことも告白していた。