トム・クルーズ「ヴァルが出ないと」 トップガン新作は咽頭がん患った俳優の出演が条件だった

 ジェリー・ブラッカイマーとトム・クルーズは、新作『トップガン マーヴェリック』を映画館で公開しようと必死だったという。新型コロナウイルスのパンデミックにより何度も延期されていた待望の同続編映画がようやく今月公開となるが、プロデューサーのブラッカイマーは同作を配信サービスで公開することは一切考えていなかったそうだ。

 ブラッカイマーは、シネマコンで同作全編の上映後、こう語った。「私はいつも、そしてトムも、これは映画館で上映されるべき映画だと考えていました。今日、それを実感しました。共同体験というものを」

 物語は、トム演じるマーベリックことピート・ミッチェルが、ヴァル・キルマー演じるアイスマン(現在は海軍提督)の命令で、トップガン海軍基地で新しいチームを訓練する任務につく姿を描く。

 『ビバリーヒルズ・コップ2』や『デイズ・オブ・サンダー』などの映画を手がけてきたブラッカイマーは、ヴァルが咽頭がんを患って自然に話すことができないものの、トムがヴァルに同映画で役を与えるべきだと断固として主張していたことを明かし「明らかにヴァルは妥協をせざるを得なかったが、それでも素晴らしい俳優です。トムは実際、ヴァルが出ないとこの映画は作らないと言っていました」と語った一方、「トップガン」3作目が続く可能性があるかどうかについては、「予想がつきませんね」と断言を避けた。

 一方、監督のジョセフ・コシンスキーは、数々の遅延の末に、ラスベガスで観客を前に上映できたことに関して、「超現実的な感じです。もう2年も経ちましたからね。この映画に関わったすべての人にここに来てほしかったです。3000人の観客と一緒に見ることができるなんて、とてもユニークな体験でした」と感想を語った。

 また、CGI技術を使用するのではなく、キャストが実際に飛んでいるところを撮影するため、トムと共に精巧なトレーニングプログラムを考案したことを明かし、「トムの場合は、できるだけ地に足の着いたリアルなものにすることが条件です」「これらの飛行機のコックピットにどうやって映画用カメラを入れるか、15ヵ月にわたるプロジェクトが始まりました」と説明した。

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