世界的俳優 出演作がカンヌ上映の数時間前に急死 監督「悲しみ言葉で言い表せない」
アルジェリア人俳優アーメド・ベナイサが死去した。78歳だった。俳優やコメディアンとして活躍したアーメドは、高い評価を受けた『ゲイト・オブ・ザ・サン~終わりなき聖戦~』や『クロース・エネミーズ』など多数の映画に出演、20日にカンヌ国際映画祭で最新作『サンズ・オブ・ラムセス』が上映される数時間前に息を引き取ったという。
長い闘病生活を続けていたというアーメドの訃報に、同作のクレマン・コギトーレ監督はこう声明を発表している。「アーメド・ベナイサの急死を深く悲しんでいます。彼なしではこの映画は存在しませんでした。今日カンヌでの上映における私達の悲しみは言葉では言い表せません。芸術界は、著名な一人を失いました。彼は、劇場や映画において芸術的遺産を残しました」
アルジェリア生まれのアーメドは、フランスの名門、国立演劇学校で学んだ後、120作以上の映画に出演、また2019年には1億1200万人の視聴者を記録したアルジェリア史上最高のドラマの一つと言われる『Wlad Lahlal』に出演もしていた。
カンヌ国際映画祭における20日の『サンズ・オブ・ラムセス』の上映は、同作でタイトルロールの透視能力者の父親役を演じたアーメドに捧げられた。