テレビ・映画で活躍の名脇役 心臓発作で死去、80歳 100作以上に出演
米ベテラン俳優ボー・ホプキンスが心臓発作で死去した。80歳だった。ジョージ・ルーカス監督による『アメリカン・グラフィティ』をはじめ『ワイルドバンチ』『ミッドナイト・エクスプレス』などの作品で知られるボーが、ロサンゼルスの病院で帰らぬ人となったことを、故人の公式サイトが伝えている。
28日、bohopkins.netに投稿された声明には、こう綴られている。「大いなる悲しみと共にボーが他界したことをお知らせします」「ボーは、世界中のファンからの便りを楽しみにしていました。過去数年は、全てのメールに返事を出すことは出来ていませんでしたが、皆さん一人一人からのメッセージを感謝していました」
50年以上に渡るキャリアを通し、テレビや映画で100以上の役柄を演じたボーは、悪者と善人を巧みに演じ分けることで知られており、サム・ペキンパー監督による1972年作『ゲッタウェイ』ではスティーブ・マックィーンと共に銀行強盗役を演じたほか、同監督の西部劇映画『ワイルドバンチ』や『キラー・エリート』にも出演した。
ボーの最後の出演映画は、ロン・ハワード監督によるグレン・クローズ主演作『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』となっている。
またボーはテレビの世界でも活躍。『ロックフォードの事件メモ』『チャーリーズ・エンジェル』『特攻野郎Aチーム』『ダイナスティ』といったドラマに出演した。
1938年2月2日にサウスカロライナ州グリーンヴィルで生れたウィリアム・モールディン・ホプキンスは、生後9カ月で子供に恵まれない夫妻に養子に迎えられたが、9歳の時に地元の工場で働いていた養父が心臓発作で死去、その後母親の再婚相手と上手く行かず、祖父母と一緒に暮らし始めた時に自身が養子であったことを初めて知らされ、12歳の時に実の母親との対面を果たしていた。
17歳の時に米空軍に入隊、朝鮮半島での任務などを経たのち、ノーマという女性と結婚後娘ジェーンが生まれる。しかしボーの演劇に対する情熱を受け入れられなかったノーマは娘と共にボーのもとを離れた。
地元の舞台から俳優への道を歩み始めたボーは、奨学金を得てケンタッキー州で演劇を学んだ後ニューヨークへ移った時に改名を求められ、オフブロードウェイの作品で演じた役の名前をとり、ボーという名に変えていた。
ボーは、1989年にシャーン・エレノア・グリーンさんと再婚、夫妻には息子マシューがいる。