伝説的なサックス奏者が死去 81歳 多くのアーティストに影響
ジャズサックスプレイヤーとして知られたファラオ・サンダースが死去した。81歳だった。
レコード・レーベルのルアカ・バップはこうツイートしている。「悲痛な思いと共にファラオ・サンダースが旅立ったことをお知らせします」「今朝ロサンゼルスにて愛する家族と友人に囲まれ安らかに逝きました。いつも最高に素敵だった人、安らかにお休みください」と故人をしのんだ。
一方ファラオの広報アナ・サラはCNNに「音楽界にとって多大な損失」と話し、その作品は多くのアーティストに影響を与えたと語った。
1965年から30以上のアルバムを発表したファラオは、ジョン・コルトレーンらジャズ界の巨匠とも共演。1988年にはアルバム『ブルース・フォー・コルトレーン/トリビュート・トゥ・ジョン・コルトレーン』でグラミー賞の最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞、その卓越したその演奏スタイルは、「スピリチュアル・ジャズ」と形容されてもいた。
アーカンソー州リトル・ロックでファレル・サンダースとして生まれ、サックス奏者としてのキャリアをカリフォルニア州オークランドでスタート。
1960年代にニューヨークに移住し、「ファラオ」の名付け親でもあるサン・ラと共演後にコルトレーンのバンドに加入。ジョンが1967年に他界するまで活動を共にした。
その後2000年代、2010年代半ばまでツアーやコラボレーションを継続、英エレクトロニック・プロデューサーのサム・シェパードのソロプロジェクト、フローティング・ポインツにも参加していた。
サム、ファラオがロンドン交響楽団を迎えてレコーディングした『プロミシズ』は昨年リリース、ファラオにとって10年以上ぶりとなる同作は高い評価を獲得していた。