知る人ぞ知るロックバンドの女性ドラマー、卵巣がんで死去 55歳
米スロウロックバンド「ロウ」のドラマー兼シンガーのミミ・パーカーさんが卵巣がんで死去した。55歳だった。
ミミの夫で同バンドのメンバーのアラン・スパーホークがツイッターにこう訃報を発表している。
「友人たちへ。宇宙を言語化したり短いメッセージに集約するのは至難の業だけど、昨夜彼女が旅立った。家族と君たちのものを含めた愛に囲まれながら。彼女の名前を身近にそして神聖なものとして留めていて欲しい。君を必要としている誰かとこの瞬間を共有してくれ。愛は確実に一番大事なことだから」
ミミとアランは1993年、ミネソタ州でベーシストのジョン・ニコルズと共に同バンドを結成。スロウコア・サッドコアなバンドとして知る人ぞ知る存在。ベースは4人が入れ替わったが、13枚のスタジオアルバムをリリース。その中でも1994年のデビュー作『アイ・クッド・リブ・イン・ホープ』は名盤と評価されている。
最近、同バンドはミミの健康状態が思わしくなく、いくつかのコンサートを中止していたところだった。アランは当時こうインスタグラムに綴っていた。
「辛い日々だけど、君たちの愛が私たちを支えてくれている。今回の事を通して、私たちを持ち上げつづけてくれるんだろう。似た境遇にいるものの、多くの人たちから愛や回復を願う言葉を貰っていない人たちにまず思いを寄せるよ。一人でいて会話が必要な人がいたら見つけて、君たちの時間、愛を与えて欲しい。涙と共に、皆にありがとう。また近々」
2020年に卵巣がんと診断されたミミ、翌年から治療を開始していた。ミミとアランの間にはホリスとサイラスという2人の子供がいる。