連続殺人犯犠牲者の母親、俳優の最優秀男優賞受賞を批判
FXのテレビシリーズ『アメリカン・ホラー・ストーリー』などに出演する俳優のエヴァン・ピーターズ(35)のゴールデン・グローブ賞での受賞について、ジェフリー・ダーマーの犠牲者の母親が非難している。
エヴァンは、『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』で連続殺人犯を演じ、10日に開催された同式典で、テレビ部門(テレビ映画/リミテッドシリーズ)の最優秀男優賞を受賞した。それに対し、当時31歳の息子のトニー・ヒューズを1991年にダーマーによって殺されたシャーリー・ヒューズは、彼の成功は被害者の家族にさらなる痛みをもたらすだけだと主張する。
シャーリーは、TMZに次のように語っている。「心を病んでいる人は世界中にいます。殺人犯を演じた俳優たちが名声を得ることで、その病んだ人たちの執念は持続し、彼らを生き生きとさせるのです」「私たちの悲劇を利用して金儲けをする人がいるのは残念なことです。被害者には一銭も入りません。私たちは毎日このような感情を味わっているのです」またシャーリーは、エヴァンが受賞スピーチで悲しむ家族について言及するか、ハリウッドが殺人犯について語り、彼らを美化することを止めるよう呼びかけるべきだったとし、更には連続殺人犯の手によって愛する人を失った人々への敬意から、そもそもこの役を断るべきだったと主張している。
一方で、ビバリーヒルトンホテルで行われた同式典での受賞に際しエヴァンは、「最も重要なことは、この番組を見てくれたすべての人に感謝することです」「作るのが難しく、見るのも難しい番組だったけど、そこから良いものが生まれることを心から願っています」と 語っていた。
先月、エヴァンは1978年から1991年にかけて17人の男性を殺害した罪で有罪判決を受けた悪名高い殺人鬼の役を引き受けるのは「本当に葛藤だった」ことを認めており、最終的にはショーランナーのライアン・マーフィーへの信頼から「挑戦する気になった」と語っていた。