NYパンク先駆者のシンガーソングライター死去 享年73歳
テレヴィジョンを率いたNYパンク先駆者でシンガーソングライターのトム・ヴァーレインさんが73歳で死去した。ビリー・フィッカ、フレッド・スミス、ジミー・リップと活動したニューヨークのロックバンド、テレヴィジョンのフロントマンであったトムが28日、「短期間の闘病生活の末」亡くなったことを元パートナーのパティ・スミスが認めた。
パティは次のように語った。「ニューヨークで親しい友人たちに囲まれながら安らかに息を引き取りました。彼のビジョンとイマジネーションが惜しまれます」
また、この訃報を一番に伝えたパティの娘であるジェシー・パリス・スミスは、インスタグラムにこう綴っている。
「親愛なるトム。その愛は果てしなく永遠です。今すべてを分かち合うには、私の胸はあまりにもいっぱいで、言葉を見つけるのはとても困難です。あなたの精神は軽やかに解放され、完全な自由でそこかしこに広がっていますが、私は辛くて仕方がありません」「ずっと永遠に愛しています。そして、その手の感触をこれからも忘れません。美しいクリエイターであり、温かく優しく、繊細な愛と夢にも思わないほど真実なあたの手を。あなたのような人はこれまでにも、これからもいないでしょう。あなたからもらった才能と時間を共有できたことは大変幸運でした。この恩は一生忘れませんし、どこへ行こうともまた会いましょう。導いてくれてありがとう」
1973年に学校の友人だったリチャード・ヘルと共にテレヴィジョンを結成、リチャード・ロイドを誘い翌年からクラブを中心にライブを開始した。ヘルの脱退、フレッド・スミスの加入を経て1977年にデビューアルバム『マーキー・ムーン』をリリース。アメリカでは8万枚以下の売り上げでイギリスではトップ30入りもしなかったがパンク・ムーヴメント歴史的名盤とされている。