フレディ・マーキュリー ウォッカを飲み干して高音歌唱を成功
英人気ロックバンドのボーカリストのフレディ・マーキュリーは、ウォッカをショットで飲み干した後、わずか数回のテイクで『ザ・ショウ・マスト・ゴー・オン』の高音を見事に歌いあげたという。1990年に同曲をレコーディングした際、クイーンのフロントマンであったフレディ(1991年にエイズ関連の合併症で死去)は、健康状態の悪化に「かなり」悩まされていたものの「史上最高のパフォーマンス」を披露しびっくりさせられたとギタリストのブライアン・メイがトータル・ギター誌に語った。
ブライアンはこう振り返っている。「フレディがスタジオに現れてそれを披露した時、彼はかなり苦しんでいたんだ。立っていられないほどだった。私が歌っているデモを聴かせたんだけど、難しいのに信じられないほど高い音が出た」「以前は、フレディはいつも私に『高すぎる!』と怒鳴っていたんだ。『俺の美しい声を台無しにする気か!』ってね。だから、今回も怒鳴られるんじゃないかと思った。
でも、フレディは『やるから。心配するな』ってね。それで彼はウォッカをストレートで何杯か飲んで、机の上に体を起こして、その曲を全部歌い通したんだ。素晴らしかったよ」「3、4テイクやったと思うが、フレディはあのヴォーカルを完全なものにしていた。自身でさえ到達したことのない場所に到達したような感じだった。フレディに『自分を傷つけないようにしてほしい。
気分が悪くなるなら無理にやらなくていい』って言ったのを覚えてる。でも彼は『やってやるぜ、ブライアン!』って言ったんだ。そして彼はやった。そして、それは美しかった。彼のパフォーマンスの中でも最高傑作のひとつだったと思う」
またブライアンはフレディ抜きでバンドを続けることについてこう語っている。「フレディの妹であるカッシュとよくこのような会話をするんだ。なぜフレディ抜きでこんなことをするんだってね。彼女は『これはフレディが望んでいたことなんだ』と私たちがやっていることを完全に理解している。彼は、自分の曲やバンドの曲が博物館の作品になることを望んでいなかったはずだ。自分たちはクイーンの遺産を生きたものにしていたいんだ」
現在ツアーでは、アダム・ランバートがクイーンのフロントマンを務めている。
「最後に行ったツアーは最高だったよ。おそらく今までで一番大きなアリーナツアーで、全公演がソールドアウトになり、観客のエネルギーという点では最もエキサイティングなものだった。つまり、人々はライブミュージックを求めているんだ。そして、それを出来るだけ長く提供したいと私達は思っている」「生きている限り、僕は続けるよ」とブライアンは語った。