「化けもの」のギタリストが死去 著名人が続々追悼
ギタリストでマルチプレイヤーのデヴィッド・リンドレーさんが死去した。78歳だった。バンド、エル・ラーヨ・エキスの創設者で、ボブ・ディラン、グラハム・ナッシュ、リンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウン、ドリー・パートン、ロッド・スチュワート、ボニー・レイット、ライ・クーダーら多くの著名ミュージシャンと共演したデヴィッドが3日、帰らぬ人となったことを友人のダグラス・レイノルズ氏が、カスタムTシャツ販売サイト「customink.com」に立ち上げていたデヴィッドの医療費支援のページに発表した。
「友人のデヴィッドが3月3日の今朝、この惑星を去ったことをお伝えしなければならないことに悲しんでいます。このTシャツを買ってくれたり、寄付をしてくれた全ての方に感謝しています」
「この悲しみの時期に、デヴィッドの妻ジョアニーと娘ロザンヌを支えてくれるお金となります」
「請求書は未だに送られてきており、もちろん葬儀の費用も必要となります」
「このページを終了しようと思いましたが、彼の遺族のために残すことにしました」
現在デヴィッドの死因は明らかにされていないものの、ここ数カ月に渡り闘病生活を送っていたことが確認されている。
あらゆる楽器を操ることで知られたデヴィッド、ソフトロック・サウンドの生みの親の1人とされており、ジャクソン・ブラウンのイージーリスニング的フォークロック形成において重要な役割を果たし、サイケデリックバンドのカライドスコープの結成にも携わり、1981年に初めてのソロアルバム「化けもの」をリリースし、“怪物級”のテクニックを披露した。
最近では2017年6月に米フェスティバル「アロヨ・セッコ・ウィークエンド」のステージに登場。その翌年にはフォーク・ミュージック・センターの設立60周年の記念イベントにも出演していた。
そんなデヴィッドの訃報には、多くのロックミュージシャンが追悼の言葉を発表。作家のスティーヴン・キングは「偉大なデヴィッド・リンドレーが亡くなったことに悲しみでいっぱいだ。世界は素晴らしいミュージシャンを失った」と、シンガーのポール・ヤングは「デヴィッドが地球を離れたことが残念でならない。最高のアメリカ人アーティストたちを支えていた。イギリス人のそれもね」「彼のソロアルバム、エル・ラーヨ・エキス、ヴェリー・グリーシーなんかをどうか聞いてみて欲しい。素晴らしいギター、ハーモニカ奏者だった。彼の妻ジョアニーと家族にお悔やみを伝えるよ」と綴っている。