故エリザベス女王 ウィリアム皇太子とヘンリー王子の参戦は当然「義務を果たさなければならない」
故エリザベス女王は、ウィリアム皇太子とヘンリー王子が公的義務の一環としてアフガニスタン遠征に参戦することを望んでいたという。英国陸軍の退役将校であるマイク・ジャクソン氏(79)は、昨年9月に96歳で崩御された女王との話し合いの中で伝えられたと明かしている。
ジャクソン氏は、今月20日にITVXで放映される5部構成のシリーズ『ザ・リアル・クラウン』で、「そのような場で何が行われ、誰が誰に何を言うかは、その場にいる2人だけのものですが、私は今回ばかりは、何が行われたかを明かさないというルールを破ります」「女王陛下はとても明瞭でした。『孫たちは私のシリングを受け取ったのだから、自分の義務を果たさなければならない』と仰ったのです」と話す。
また当時の王子たちを戦争に送り出す「リスク」について、自らを「予備の継承者」と呼ぶヘンリー王子は「許容範囲」であった一方、跡継ぎとしてのウィリアム皇太子にはリスクが大きすぎると判断されたと語った。
ウィリアム皇太子は、セント・アンドリュース大学を卒業後、王立陸軍士官学校サンドハースト校で44週間の訓練を受け、その後、英国空軍と海軍に所属。本人の意思とは反して、将来の国王という立場上、同遠征に参加することを阻まれたという。一方、ヘンリー王子は10年間軍隊で過ごし、2007年から2008年、2012年から2013年の2回、アフガニスタンでの軍務を務めた。
ヘンリー王子は、2012年2月に副操縦士としての資格を取得。2度目のアフガニスタン遠征でタリバンの戦闘員を25人殺したと、回顧録『スペア』の中で告白している。陸軍ではウェールズ大尉として知られたヘンリー王子は、ヘルマンド州で活動する国際治安支援部隊とアフガニスタン軍へのヘリコプター支援に貢献。陸軍航空隊第662飛行隊のバスティオン基地を拠点に、2500時間の飛行時間、100回以上のミッションをこなしている。