マレーネ・ディートリヒのヴァンクリのブレスレット 約6億円超で落札 アカデミー賞授賞式やヒッチコック映画で使用

 1992年に亡くなったハリウッドの伝説的女優マレーネ・ディートリヒのブレスレットが7日、450万ドル(約6億2500万円)で落札された。フランスの高級宝飾店ヴァンクリーフ&アーペルのルビーとダイヤモンドを使った「ジャルティエール」と呼ばれるブレスレットは、ディートリヒが1951年のアカデミー賞やアルフレッド・ヒッチコック監督の映画『舞台恐怖症』で着用、今回ニューヨークのクリスティーズに出品され驚愕の値段を付けることとなった。

 ジュディ・ガーランドが『オズの魔法使』で使用したルビー色の靴など数多くのハリウッドスターのアイテムを長年扱ってきたクリスティーズの今回のオークション「ザ・マグニフィセント・ジュエルズ・オブ・アン・アイゼンハワー」は、第34代アメリカ合衆国大統領ドワイト・D.アイゼンハワーの孫娘で2022年に他界した宝石コレクターのアン・アイゼンハワーのコレクション。全31点からなり、他にもティファニー、ブルガリ、カルティエのアクセサリーなどが出品されていた。

 ディートリヒのブレスレットについてクリスティーズのジュエリー専門家クレイボーン・ポインデクスター氏はハリウッド・リポーターに、こう話している。

 「このブレスレットはあらゆる意味でレジェンドと言えます。ディートリヒのお気に入りのジュエリーの1つでした。大胆かつスケールも大きく素晴らしい曲線を描くものです。1950年のアルフレッド・ヒッチコックの映画『舞台恐怖症』で、彼女はそれをとても美しく身に着けていました。そしてこのデザインが非常に彫刻的であることに関心すると思います。特定の時代に合うものではありません。アールデコのジュエリーではないし、レトロジュエリーとも違います。ハイグラマーといった類でしょうか。これ自体がアート作品と言えると思います」

 今回のオークションは総額1150万ドル(約16億円)を記録。ディートリヒのブレスレットが他を引き離し、最高落札価格となった。ちなみに同アイテムの落札予想価格は250万ドル~450万ドル(約3億4800万円~6億2500万円)で、予想価格の上限で売却が決まった。

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