大気汚染で呼吸困難→ひとり芝居で降板の女優 4日後に主演女優賞受賞の栄冠

 第76回トニー賞が11日にニューヨークで開催され、今年ひとり芝居『プライマ・フェイシィ』でブロードウェイデビューを果たしていたジョディ・カマー(30)が演劇主演女優賞に輝いた。優れたブロードウェイ作品を称える同授賞式では、このほか『レオポルトシュタット』の劇作家トム・ストッパードが自らの記録を破り、5回目の演劇作品賞を獲得。またアレックス・ニューウェルが『シャックト』でミュージカル助演俳優賞、J・ハリソン・ジーが『お熱いのがお好き』でミュージカル主演男優賞にそれぞれ輝きノンバイナリーを公表している俳優として初の受賞者となった。

 全米脚本家組合のストライキが行われる中、今年は脚本なしでの開催となった同式典、J・ハリソンは受賞の際、涙をこらえながら「自分は表に出るべきではないと言われた全てのトランス、ノンバイナリー、性別不合の人間へ。これをあなた達に贈る」と語った。

 今年の授賞式では、『キンバリー・アキンボ』がミュージカル作品賞を含む5部門に輝き最多受賞作品となり、『レオポルトシュタット』が4部門で続いた。

 またリバイバル作品賞は、ミュージカル部門では『パレ-ド』、演劇部門では『トップドッグ/アンダードッグ』に渡った。

 演劇主演女優賞に輝いたジョディは、7日のジョン・ゴールデン劇場での公演中に、アメリカ各地が被害を受けているカナダの山火事を発端とした大気汚染の影響で呼吸困難となり、開始わずか10分で舞台を降板するハプニングがあったばかり。

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