映画「タイタニック」出演俳優が死去 94歳 実在の百貨店共同経営者役を好演
俳優ルー・パルターさんが死去した。94歳だった。1997年の大ヒット映画『タイタニック』で実在の人物、百貨店メイシーズの共同経営者イジドー・ストラウス役を演じたルーさんが、5月21日に肺がんのため94歳で亡くなったことを、娘のキャサリンさんがハリウッド・レポーターに明かした。
『いたずら天使』『刑事デルベッキオ』『L.A.ロー 七人の弁護士』などのドラマ出演のほか、ルーさんは1971年から2013年に引退するまでカリフォルニア芸術大学で教鞭をとり、また世界中でワークショップを開いていた。
キャサリンさんは「教師として、父は本当に人々の人生を変えたようです」と話し、同大学のトラヴィス・プレストン演劇学部長は、「彼はすべてのシーン、芝居、クラスにおいて、深い好奇心、気配り、知性、ユーモアを育みました」「生徒たちに最大限の敬意を払い、仕事と生活の中に真実を見出すよう励ましたのです」と称賛した。
ルーさんの教え子には、ドン・チードル、エド・ハリス、セシリー・ストロングなどがおり、セシリーは『サタデー・ナイト・ライブ』でブレイクする前に、即興コメディ集団「ザ・グラウンドリングス」への所属を勧められていたという。
オフ・ブロードウェイの芝居で演技や演出をした後、1960年代半ばにペンシルベニア州のミルブルック・プレイハウスに入団したルーさん、1967年の『ラン・フォー・ユア・ライフ』でテレビデビューを果たし、映画『タイタニック』では、船が沈んでいく中、客室で体を寄せ合いながら最期を迎えようとするストラウス夫婦の姿が印象的だった。