「原爆の父」効果でフェルト製の中折れ帽の売り上げが急増 映画で主人公が着用

 俳優キリアン・マーフィー主演映画『オッペンハイマー』の影響で、フェルト製の中折れ帽フェドーラの売れ行きが好調なようだ。BBCドラマ『ピーキー・ブラインダーズ』では残忍なギャング、トーマス・シェルビーを演じたキリアン、その際はハンチング帽の人気に火がついたが、原爆の父、ロバート・オッペンハイマーを描いたクリストファー・ノーラン監督の映画でも同様の効果を与えているようだ。

 英百貨店ジョン・ルイスでは、同映画でキリアンが着用していたフェドーラ帽がハンチング帽よりも2割増の売上となっているほか、帽子専門店ハーバート・ジョンソンは若い客がフェドーラを購入するようになったと報告している。

 同映画で衣装デザインを手掛けたエレン・ミロジックは、オッペンハイマーがその象徴的な帽子をニューメキシコ州で手に入れたと考え、それを模したものの制作を帽子職人に依頼したものの、最初の3人の職人は自身が望んでいたものを作れなかったという。

 オッペンハイマー自身が着用していたオリジナルの帽子は探し出せなかったというエレンだが、プリンストン大学や原爆を開発したロスアラモス研究所で撮影された写真を入手したそうで、実際の帽子はクラウンがへこんでおらず平らであったため厳密にはフェドーラではなかったようだと指摘している。

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