『エクソシスト』のフリードキン監督死去、87歳 ドラマやドキュメンタリーでも秀作
『エクソシスト』や『フレンチ・コネクション』メガホンを取ったウィリアム・フリードキン監督が死去した。87歳だった。妻でパラマウント・ピクチャーズ元最高経営責任者(CEO)のシェリー・ランシングは、7日(月)にフリードキンがロサンゼルスで亡くなったことをハリウッド・リポーター誌に明らかにした。
同世代で最も影響力のある監督の1人として広く知られているフリードキンは、1971年にロビン・ムーアの同名小説を基にした犯罪スリラー『フレンチ・コネクション』でアカデミー監督賞を受賞。ジーン・ハックマン、ロイ・シャイダー、フェルナンド・レイらが出演し、フランスからのヘロイン密輸を追跡する刑事を描いた同作は、他にも作品賞、脚本賞、主演男優賞、編集賞と5部門を制した。
また1973年のホラー映画『エクソシスト』で大成功を収め、同作は映画史に残る代表作となった。ウィリアム・ピーター・ブラッティのベストセラー小説が原作となっている同作は、悪魔に憑れた少女が中心に描かれており、ファンや映画批評家の間での大ヒットを受け、アカデミー賞では監督賞を含んだ10部門にノミネートされた。
21世紀に入っても映画やテレビ番組を作り続けたフリードキン監督。映画界を牽引した1970年代の成功を取り戻すことはなかったもののローカル番組やドキュメンタリー企画に携わり、映画『L.A.大捜査線/狼たちの街』』や『英雄の条件』、さらにテレビドラマ『トワイライト・ゾーン』や『CSI:科学捜査班』などのエピソードも監督していた。