故ブルース・リーの娘 撮影現場での実弾銃使用禁止訴える 兄ブランドンも撮影中に銃で事故死
俳優の故ブランドン・リーの妹シャノン・リーが、映画撮影現場で実弾銃を使用するのを禁止するよう呼びかけている。映画界のレジェンド、ブルース・リーを父に持つシャノンの兄ブランドンは、1994年の映画『クロウ/飛翔伝説』の撮影中に小道具の銃で撃たれて、わずか28歳で他界した。近年にも『ラスト』の撮影中に撮影監督のハリーナ・ハッチンスさんが射殺されるという事件が起こっており、シャノンは映画撮影現場での武器の取り締まりが必要であると強く主張している。
シャノンはガーディアン紙にこう語った。「状況はとても似ています。なぜ映画製作が人の命より大切なのか、本当に考えさせられます」「(映画撮影現場での実弾射撃が禁止される可能性について)理不尽ではないと思います。でも、そうするつもりがないのであれば、法律や現在よりも優れた安全対策を講じる必要があるでしょう」
ブランドンが射殺された事件は過失による事故とされ、告訴されることはなかったものの、その後ブランドンの母親リンダさんが映画製作者を相手取って訴訟を起こし、非公開の金額で和解が成立した。
一方、2021年に映画『ラスト』の撮影現場でハッチンスさんが死亡した件では、先日、武器担当者ハンナ・グティエレス=リードに過失致死罪で1年半の禁錮刑が言い渡された。暴発した銃を手にしていた俳優のアレック・ボールドウィンは無実を主張、7月に裁判が行われる予定となっている。
同事件が起きた当時、シャノンはブランドンのX(旧ツイッター)アカウントを通じて、「ハリーナ・ハッチンスさんのご家族、負傷したジョエル・ソウザ監督、そして『ラスト』での事件に関わったすべての人たちに想いを捧げ、心は共にあります。映画の撮影現場で銃で殺されるようなことがあってはならないのです」と哀悼の意を表していた。