銃誤射事件の米俳優 過失致死罪裁判の審理が打ち切り 検察側の証拠隠ぺいにより棄却決定 弁護士、妻とともに涙

 俳優のアレック・ボールドウィンが過失致死罪に問われていた裁判の審理が打ち切りとなった。2021年、ニューメキシコ州で行われていた西部劇映画『ラスト』の撮影現場で手にしていた小道具の銃が発射したことにより、撮影監督ハリーナ・ハッチンズさん(当時42)が死亡した事故で過失致死罪に問われていたアレックだが、12日(金)、検察当局が証拠を故意に隠していたとして棄却する判断が下された。

 棄却の決定を聞いたアレックは、泣きながら弁護士と抱き合った一方で、妻ヒラリアさん(40)も涙していた。

 ジョエル・ソウザ監督(51)も負傷した映画のリハーサル中に起こったこの事故に関してアレックは、自身は引き金を引いておらず、なぜ小道具の銃に実弾が入っていたのかも分からないと主張していた。

 アレックの弁護団は、アレックに実弾が入った銃を渡したことで過失致死罪で有罪となった武器担当者ハンナ・グティエレス=リードの父の友人が、事件に関連すると思われる銃弾を当局に提出したものの、それが同裁判で開示されなかったことを理由に棄却を求めていた。

 訴追の棄却を受けてアレックは13日(土)、インスタグラムに、サンタフェ地方裁判所内で撮影された、唇に指をあてて見上げている自身の写真を投稿、「私を応援してくれた人はとても多くいて、今は感謝しきれない」「私の家族に対するあなた方皆の優しさにどれほど感謝しているのかを、知ることはないだろう」と綴っている。同投稿には、数分以内に1000人以上が「いいね」をしており、『羊たちの沈黙』のアンソニー・ホプキンス(88)は赤のハートの絵文字を返信していた。

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