「俺、首曲げてる?」と、ザ・ぼんちに聞いた頃

 1960年のデビュー以来、歌い続けてきましたが、節目となる各年代で、話題になったテレビ番組との出会いがありました。

 70年代にはブームになった「子連れ狼」のテレビ版(※1)で主題歌を歌わせていただきました。80年代初めの漫才ブームでは、ザ・ぼんちのおさむ君が僕のマネをしてくれました。結構、(橋リバイバルの)ブーム(※2)になったりしましたね。彼らが日本武道館でコンサートやっちゃったという、それもびっくりしましたけど、僕も驚きました。

 ザ・ぼんち、彼らには何回も会いましたけど、「そんなに、俺、首曲げてる?」って聞いたことがあったんです。そうしたら、彼らに「曲げてますよ」って言われたりしてね(笑)。いろいろエピソードがありますよ。その後、僕のモノマネは清水アキラ君がされるようになっていきます。モノマネされるってことは結構ありがたいというか、うれしいことなんですよね。

 2013年のNHK朝ドラ「あまちゃん」にも出演させていただきました(※3)。こちらも社会現象になったドラマでしたが、あの時は(昭和を代表するスターとして)そういう扱いをしてくれたんですね。清水アキラ君の息子さん、良太郎君も僕の役をやったんですよ。親子二代のモノマネということになったわけですね。

 今後もテレビは、やれる範囲でやりたいと思います。体調には気をつけながら、あまり無理が重ならないようにしながらね。

   ◆  ◆  

 ※1 萬屋錦之介主演で73~76年に日本テレビ系で放送。橋が歌った主題歌「子連れ狼」は第3部(76年4~9月)で流れ、歌い始めのフレーズ「しとしとぴっちゃん~」がお茶の間に浸透した。

 ※2 ぼんちおさむが首を傾け、口元を寄せながら「潮来笠」を歌って「あれ~?」と首をかしげるポーズをネタとした。それを受け、橋は81年のテレビCMで「あれ~?」を自己パロディー化して演じ、話題になった。

 ※3 宮本信子演じる“夏ばっぱ”(ヒロインの祖母)が若い頃に地元で出会い、憧れた歌手・橋幸夫として同年8月に出演。北三陸から初上京した夏と数十年ぶりに再会する設定だった。清水良太郎は回想シーン中、若き日の橋役で登場。

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