初代CMガール、世界中で食べたプッチンプリン
初代プッチンプリンのCMガールになった16歳のかんこ。最初の撮影はハワイで行われた。憧れのハワイに仕事で行けるなんて!出発の前日は興奮して眠れなかった。
デビューしてから、CMが次々と決まり、ピーク時は、1年間に13本のCMに出演。清涼飲料水、シャンプー、ステレオ、お菓子、カーエアコン、そして耕運機まで。
中でも、このプッチンプリンは私の代表作となり、シリーズ化された。容器の底をプッチンすると、中身がスルッとお皿に載る画期的な楽しいプリン。撮影の時は、何回もプッチンをして、うまくお皿に載るまで苦労した思い出がある。
その苦労のかいもあってか、プッチンプリンは爆発的に売れ始め、グリコの社長さんからお褒めの言葉をいただいた。そして、次からのロケは、なんと、私が行きたい海外へ連れて行ってくれることになった。私は、ワクワクして「ギリシャのミコノス島で、プリンを食べてみたい!」とリクエスト。すると、私のバックの景色がエーゲ海に浮かぶ、ミコノス島が描かれた絵コンテが上がってきた。
ギリシャで撮影したそのCMが流れると、売り上げもますます上がり、次のロケも寛子ちゃんが行きたい所にしよう!となり、夢のような話が、もう夢ではなくなって、羊の前でプリンを食べようとニュージーランドへ行ったり、おかげで私は世界中でプッチンプリンを食することができた。
プッチンプリンのCMソングを浜口庫之助先生が作られて、デュエットしたことも思い出深い。
出演したCMは必ずその商品をいただくが、プリン1年分が届いた時は、ご近所中に配った。ステレオをいただいた時は、両親がことのほか喜んで、耕運機ももらえると伝えたら、さすがに丁重にお断りして、と(笑)。
売れっ子になると、親孝行もできるんだと、またしても実感。