俳優の今井雅之（５４）が３０日、都内で、大腸がん治療のため降板した主演舞台「ＴＨＥ　ＷＩＮＤＳ　ＯＦ　ＧＯＤ」（５月１～３１日、東京・新国立劇場など）の公開稽古前に会見し、病状について「末期がんのステージ４」と告白した。

　歩いて会見場に現れた今井は、マイクを通しながら「これが精いっぱいの声です」と弱々しい声であいさつ。降板には「ドクターストップと自分の判断。生きてることがつらい」と涙を浮かべ、無念さをにじませた。

　昨年８～９月に風邪と診断されたが、胃などの痛みが治まらず別の病院で検査。１１月に大腸がんの手術を受けた。抗がん剤が合わず１２月末に使用を中止、今年３月末に抗がん剤治療を再開した。

　現在は入院し、副作用で眠れずフルーツ以外口にできない状態が続いている。「（大腸周辺に）影が見えている。転移する可能性が大と言われた。悪性なのかは仕事次第」と、ストレスが転移に影響すると話した。

　９月には主演舞台「手をつないでかえろうよ」映画版の撮影が控える。５月下旬の舞台復帰を目指すなど、仕事が生きる支えになっているといい、「この仕事を命がけでやっていきます」と１０秒間頭を下げて、約３５分間の会見を終えた。