みの謝罪「私のせがれじゃなかったら」
11日に次男の御法川雄斗容疑者(31)が逮捕されたタレント・みのもんた(69)が13日、神奈川県鎌倉市の自宅前で取材に応じ「この度は大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と謝罪した。会見前に、報道番組への出演自粛を発表したみのは「公明正大、中立でなければならないが、(親子は)別の人格だから、と言い切れない情愛がある。キャスターという立場を一歩外れて推移を見守る」と涙。「私のせがれじゃなかったら、こんな騒ぎにならなかった…」と複雑な心境も明かした。
「私のせがれじゃなかったら、こんな騒ぎにならなかった」‐。父として、「みのもんた」の名前を恨んだ瞬間だった。
自宅前に押し寄せた無数の報道陣を前に頭を下げること30秒。みのは「家族とはいえ30過ぎの男は別の人格。とやかく言う筋合いではない。ただ、公明正大でなければならない報道という局面に毎日立つ立場だからといって、『別の人格だから』と言い切れない情愛があります」と、涙をこらえながら親としての思いを打ち明けた。
みのが御法川容疑者から事件の話を聞いたのは1週間前。タクシーに乗ろうとした際、財布がないことに気づいた御法川容疑者は、立ち寄ったコンビニのATMに置いてあったカードが自身のものと思い、残高照会をしようとしたというもの。その後警察の職務質問を受けたが、身分確認が取れ帰してもらえた、と電話で説明されたという。
潔白を信じるか、という問いに「子を信じない親がどこにいますか」と語気を強めた一方で「でも、警察も信じている」と苦しそうな表情。逮捕以降は連絡を取っていないという。
報道番組への出演自粛を決めたのは13日の明け方。昨年5月に他界した妻・靖子さんの骨つぼと寝ずに向き合い、進退を伺ったという。復帰時期については「結果が出るまで自粛。それしか言いようがない」と話すにとどめたが、「僕にはしゃべることしか能がない」と漏らす場面も。みのもんたとしての心境を聞かれると、1分以上黙り込んだ末、細川ガラシャの辞世の句を絞り出した。
「『(散りぬべき 時知りてこそ)世の中の 花も花なれ 人も人なれ』。…判断を間違えるとね…」。私人と公人のはざまで、思いは最後まで揺れていた。