ASKA保釈 一礼も質問には無反応
覚せい剤取締法違反(所持と使用)などの罪で起訴された、人気デュオ・CHAGE and ASKAのASKA(本名・宮崎重明)被告(56)が3日、保釈保証金700万円を納付して、勾留先の警視庁東京湾岸暑(東京・台場)から保釈された。待ち受けた報道陣250人に深々と一礼するも、無言のままで迎えの車へ。保釈から1時間後には、弁護士を通じて「お詫びの言葉」と題した謝罪文を発表した。
列島に衝撃が走った逮捕劇から48日目、薬物に手を染めて地に落ちた大物シンガーが保釈された。上空には3機のヘリコプターが飛び交い、周辺を30人以上の警察官が警備にあたる、物々しい雰囲気の中、午後4時53分、ASKA被告は東京湾岸暑の正面玄関に姿を見せた。
黒のスーツ、白シャツに、紺のネクタイという正装スタイル。茶色の縁のメガネをかけ、逮捕直後はうっすらと生えていたヒゲはキレイにそられ、やつれた様子はなかった。しっかりとした足取りで歩き、報道陣の前で立ち止まると、カメラの放列から無数のフラッシュを浴びながら、5秒間頭を下げた。直後に、開かれていた両手の拳を握りしめて、再び軽く一礼した。
報道陣からの「ひと言お願いします」「歌は続けますか」などの問いかけには、一切反応せず。ファンから飛んだ「ASKAさまっ~!!」という叫び声にも、振り返ることはなかった。周囲のけん騒をよそに、迎えの車に乗り込むまでの30秒間、無言を貫いた。
5月17日に逮捕されたASKA被告は、自宅で覚せい剤と合成麻薬MDMAを所持したなどとして、2回起訴され、6月30日に弁護人が保釈を請求。3日午前に東京地裁から保釈を認める決定を出され、保釈保証金700万円を納付した。
東京湾岸暑の前には、熱心なファン20人ほども集結。保釈請求の翌日から3日間、仕事を休んで足を運んでいた東京都杉並区の主婦(50)は「自分には歌があるということを思い出してほしい。変わらずにファンでいますので」と保釈シーンを見届けた。8月28日に東京地裁で初公判が開かれるASKA被告。裏切ってもなお、後押しをしてくれるファンのためにも、更生の道を歩まなくてはいけない。