モデルで女優の土屋アンナ（３１）が主演舞台「誓い～奇跡のシンガー」の稽古に参加しなかったため中止になったとして、プロデュースした演出家の甲斐智陽氏と製作会社が約３０００万円の損害賠償を請求した民事訴訟の判決が２５日、東京地裁で言い渡され、甲斐氏側の訴えが棄却された。逆に甲斐氏の楽曲「ＡＮＮＡ」の歌詞が名誉毀損（きそん）にあたると土屋側が反訴した件について訴えを認め、甲斐氏に３３万円の支払いを命じた。都内で取材に応じた土屋が安堵（あんど）する一方で、出廷した甲斐氏は控訴することを明言した。

　甲斐氏は判決後に地裁前で取材に応じ、「まさか１００（対）０（ゼロ）で負けるとは。話にならない。控訴します。それでダメなら最高裁も行く」とブチ切れ、“第２ラウンド突入”を宣言した。

　訴えのすべてを棄却され、逆に名誉毀損で反訴された件では３３万円の支払いを命じられた。以前の裁判所からの和解勧告案は土屋側が２００万円を支払う内容だっただけに、完敗だった。

　目を閉じ、ぶぜんとした表情で判決を聞いていた甲斐氏は、報道陣を前にすると「見てろよ！このまんまじゃ終わらないぞ」と土屋へメッセージ。「オレがふてぶてしい態度だからって判決の白黒がついていいのか。裁判所を訴えるのはダメなのか」と裁判所に対しても怒りをぶちまけた。