覚せい剤所持容疑で逮捕された元プロ野球選手、清原和博容疑者（４８）の尿から覚せい剤の陽性反応が出たことが５日、捜査関係者への取材で分かった。科学的に裏付けられたことで警視庁は今後、使用容疑でも再逮捕する方針。また、清原容疑者が、逮捕される前日の１日に群馬に出向いていたという証言が浮上。そこで覚せい剤を入手した可能性もあるとみられている。

　清原容疑者の覚せい剤使用が、科学的に裏付けられた。２日夜の逮捕直後に採取した尿から覚せい剤の陽性反応が出たという鑑定結果を捜査関係者がこの日までに確認した。

　覚せい剤に詳しい専門家によれば、尿から反応が出るのは、採取から５日ほど前までに使用していた場合が一般的だという。また、捜査関係者によれば、２日夜に家宅捜索を受ける直前に、清原容疑者が覚せい剤を使用した疑いがあるという。

　逮捕時に押収した覚せい剤は、０・０４７グラム。警視庁は入手ルートに暴力団が関与している可能性が高いとみて、清原容疑者宅から押収した４台の携帯電話の通信履歴を解析し、使い始めた時期や供述を拒んでいる入手経路を調べている。

　この日、清原容疑者が逮捕される前日の１日に群馬県まで行っていたという関係者の証言も出てきた。そこで覚せい剤を購入した可能性もあるとみられている。群馬を拠点とする密売人とつながっていたのか、それとも東京では目立つと考え、わざわざ遠い場所を選んだのか…。その日は東京へ戻り、自宅ではなく東京都港区内のホテルに宿泊したという。往復で約２００キロ以上移動し、自宅から近いホテルに宿泊し、翌日自宅に戻るという逮捕直前の“怪行動”が浮かび上がった。

　さらには、清原容疑者が宿泊したホテルの部屋にあったゴミから、覚せい剤の成分を検出していたことも判明。自宅のゴミから覚せい剤の成分が出ていたことは既に明らかになっていたが、宿泊先のゴミからも同様の反応。清原容疑者の常習的な覚せい剤使用を裏付ける証拠が続々と出てきた。