岡田准一、黒澤明監督の耳かきに感激
V6の岡田准一(33)が、都内で行われた映画「蜩ノ記」(10月4日公開)の完成報告会見に、主演の役所広司(58)、堀北真希(25)らと出席した。
岡田は世界的な巨匠である故黒澤明監督の弟子だった小泉堯史監督(69)から、黒澤監督が愛用していた耳かきをプレゼントされたことを明かした。
今後の日本映画界を担う証として、巨匠・黒澤監督の形見が岡田に託された。映画は葉室麟氏の同名小説が原作。10年後の切腹を命じられた武士・秋谷(役所)と、監視役の庄三郎(岡田)との師弟愛や家族愛を描く。
岡田は、小泉監督が黒澤監督の助監督を長年務めていただけに、役所との師弟関係の役作りに「黒澤さんを師匠とする小泉監督を思って演じた」と説明。スタッフにも“黒澤チルドレン”が多数参加、フィルムカメラを使用し、ワンテークを基本とするなど黒澤流で行われた撮影に「聞いていた世界に、相当緊張した」と笑顔を見せた。
撮影後に贈られた黒澤監督愛用の耳かきには、小泉監督からの深い愛が込められていた。岡田がNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で演じる黒田官兵衛のキリスト教洗礼名ドン・シメオンには「耳を傾ける」という意味がある。後に知った岡田は「小泉監督はそれを言わずにプレゼントしてくれた」と感激した。
役所にも「憧れの俳優さん。心得を聞いたら“やぶれかぶれで臨め”と教わり、勝手に師匠と思っていた」と心酔する岡田。役所からは「岡田君とは撮影中に毎日、一緒に風呂に入って『この筋肉を鍛えるにはどうすればいいの?』と教わった」と“弟子”だったことを明かされ、照れ笑いしていた。