亀梨、妻夫木“凱旋”熱烈歓迎にウルッ
俳優の妻夫木聡(33)が29日(日本時間30日)、カナダで開催中の「第33回バンクーバー国際映画祭」で行われた、主演映画「バンクーバーの朝日」(12月20日公開)のワールドプレミアに出席した。共演のKAT-TUN・亀梨和也(28)らと作品の舞台に“凱旋”した妻夫木は、観客の熱狂的な反応に感涙。「こんなに感動すると思ってなかった」と喜びをかみしめた。(バンクーバー・澤田英延)
会場を埋め尽くした1800人の観客から万雷の拍手を受ける妻夫木と亀梨の姿が、戦前に実在した野球チーム「バンクーバー朝日」と重なった。
上映中、バントのシーンに大笑いし、「朝日」の初勝利に拍手を送るなど、大きく反応する観客の様子に、妻夫木は大感激。「笑い声を聞いて思わず涙が出てきました」と喜びの瞬間を振り返った。
一般の観客に披露するのはこの日が初めて。しかも海外での上映とあって不安もあった。しかし、フェアプレーでカナダ人の心をつかんだ「朝日」同様に、映画への真剣な思いは国境を越えて伝わった。妻夫木は「生きてて良かった。自分の作品でこんなにパワーをもらったのは初めてです」と感動を表現した。
ゲストとして招待された「朝日」OBのケイ上西(かみにし)功一氏(92)も「ベースボールだけでなく、戦前に実際にあったことを見せていただいて、とてもいい作品でした」と満足の表情。亀梨は「バンクーバーの方と一緒に見ることができるのは幸せです」と上西氏を含む地元の観客に感謝した。
劇中で日系カナダ人二世を演じた妻夫木、亀梨にとっては“凱旋”とも言える上映会。レッドカーペットでは約1000人の地元ファンの歓迎を受けた。メガホンを取った石井裕也監督(31)は同映画祭にこれまで「舟を編む」(2013年)など4本の長編を出品している常連で、22媒体の地元メディアが取材に駆けつけるなど、注目度も抜群だった。