解散余波…大河ドラマ最終回で初の延期
衆院は21日午後の本会議で解散された。これを受け政府は臨時閣議で衆院選日程を「12月2日公示-14日投開票」と決定。NHKは投開票日が12月14日に決まったことを受け、同日に予定していた大河ドラマ「軍師官兵衛」(総合、日曜、後8・00)最終回の放送を同21日に延期すると発表した。開票速報の放送への対応。関係者によると、大河の最終回延期は「平成以降はなく、それ以前を含めおそらく初めて」の珍事だ。
53作品が放送されてきた大河ドラマが、異例の事態に見舞われた。通常回の放送が国政選挙の投開票日と重なり、開票特番のため午後8時からの放送を午後7時15分に前倒したケースはあったが、今回は最終回という過去にないケース。最終回は通常回の45分ではなく56分の拡大版で、前倒ししようにも定時番組「ニュース7」があるため難しく、翌週への延期となった。
この日は都内で「軍師官兵衛」に主演したV6の岡田准一(34)と、次回作「花燃ゆ」(来年1月4日スタート)に主演する女優・井上真央(27)のバトンタッチ会見が開かれ、その場で放送延期が発表された。
岡田は「(選挙は)大事なことなのでNHKさんが流すのは当たり前だと思う。(延期で)年末まで官兵衛をしっかり見ていただける。そんな気持ちです」と前向きに捉えた。担当プロデューサーも「最終回のタイトルは『乱世ここに終わる』です。選挙で世の中がすっきりと落ち着いて、翌週はじっくり官兵衛を見ていただいて、年越ししていただければ」と話した。
セレモニーでは双方がドラマの舞台の名産品を交換。岡田が福岡市の「博多織の帯」を、井上は山口県下関市の「ふく刺し」をプレゼント。岡田から「井上さんなら絶対大丈夫」と激励された井上は「殿(岡田)のように、現場を大事にすることを受け継いで頑張りたい」と誓った。