SMAP消滅へ 解散協議、4人独立
国民的グループ、SMAPが消滅危機にあることが13日、分かった。育ての親である女性チーフマネジャーがジャニーズ事務所を2月に退社することに伴い、中居正広(43)、稲垣吾郎(42)、草なぎ剛(41)、香取慎吾(38)の4人が退社、独立する方向で協議。木村拓哉(43)は事務所に残る意向を示し、グループは4対1の分裂状態に陥った。SMAPと事務所の契約は9月まで。協議が平行線のままなら解散は避けられない厳しい状況だ。
今年9月9日にデビュー25周年を迎えるSMAPが消滅危機に直面した。事務所はこの日、独立問題と担当マネジャーの取締役辞任などに関して「協議・交渉がなされている事実は存します」とFAXで回答。顧問弁護士も解散について、協議・交渉中であることを認めた。
騒動の背景には、SMAP育ての親とされる女性チーフマネジャーの去就が関係していた。昨年1月に週刊誌に事務所内の派閥争いが報じられ、8月ごろから同マネジャーの退社騒動とともにグループの分裂騒動も勃発。同マネジャーは10月に退社の意向を事務所に示した。今年1月12日にはSMAPの映像作品を製作・管理するジャニーズ事務所の子会社「ジェイ・ドリーム」の取締役を辞任。2月予定で事務所を離れることが決定した。
同マネジャーの退社に伴い、半年以上の協議を重ねた中居ら4人は追随を決意した。顧問弁護士がメンバー個別に意思確認も行い、最後に残った木村は12月半ば、妻で歌手・工藤静香(45)とも相談の上、ジャニーズ残留を決断したという。
88年にグループを結成、91年にデビューしたSMAPだが、順風満帆にスター街道を突っ走ってきたわけではなかった。売れない時代のメンバーをもり立てたのは、当時、事務所の内勤者だった同マネジャー。「私にSMAPを預けてください」と志願し、バラエティー進出など新たな道を開拓し、中居の司会業や木村の俳優業などの適性を見いだした。
関係者によれば、この日、解散を否定する会見の可能性もあったというが、実現には至らなかったという。独立の道を選んだ4人は親交のある大物芸能人に相談、今後は大手プロダクションの後ろ盾を受けて芸能活動を続ける話も浮上しているという。
ただ、ジャニー喜多川社長(84)が名付けた「SMAP」というグループ名は、4人が退社するとなれば使用は難しく、消滅は避けられない。シングル発売や全国ツアーの予定もない。契約期間は残り8カ月。協議に進展がなければ、SMAPは25周年でその歴史に幕を閉じる。