とにかく忙しかった私の「青の時代」
3月で1歳になる我が家の雌猫ココロは人間でいうと十代半ばの思春期です。そして10代の自分はといえば、とにかく忙しかった、という印象です。当時はドラマの収録も夜中の2時、3時までが当たり前でしたから。
テレビドラマは「3年B組金八先生」の後も同じTBS系で、古谷一行さん主演の「続・思えば遠くへ来たもんだ」(1981年)、ビートたけしさん主演の「刑事ヨロシク」(82年)、そして「青が散る」(83年)と出演が続きました。
「青が散る」は私が17歳の時の作品で、金八先生とほぼ同じスタッフで撮られ、石黒賢さんや二谷友里恵さんのデビュー作でもあります。宮本輝さんの小説が原作で、大学のテニス部を舞台に、若者たちの恋愛や人生観が描かれています。主題歌は松田聖子さんの「蒼いフォトグラフ」。話題性の多い青春ドラマでした。
それでも金曜夜8時のプロレス中継(※)の裏で視聴率が16%の時に打ち切りが決定。今の時代から考えると悪い数字ではないのですが、打ち切りが決まってから視聴率が上がり、最終的には20数%になりました。同世代の人には、私が演じた「祐子」が好きでしたと、いまだによく言われます。当時の大学生の雰囲気が懐かしいのかもしれませんね。
その頃はテレビに出たらレコードデビューという時代でもありました。森田公一さん作曲の「白夜の世代」で81年に15歳で歌手デビュー。「金八のあの娘(こ)が帰ってきた」というキャッチコピーで、タイトルもスウェーデン生まれのイメージから“白夜”になったのだと思います。
その後は女優を軸に、ゆっくりと歌をやらせていただくスタンスで大ファンの尾崎亜美さんのご自宅まで曲を依頼しにうかがい、「感傷」という曲を作詞作曲していただきました。竜真知子さん、三木たかしさんにも作品を提供いただき、アルバムを82年から3年連続で発売し、ライブもやるなど、思えば懐かしい時代です。
そしてデビュー35周年の昨年末には東京・木場で久しぶりにまたライブに挑戦。ボサノバ風にアレンジした「白夜の世代」をギター伴奏で歌ってみたり、ドキドキではありましたがこれからの50代は、再び大人の歌を歌っていきたいですね。
※テレビ朝日系の新日本プロレス放送で、実況は古舘伊知郎アナ。83年はハルク・ホーガンがアントニオ猪木を“失神KO”するなどの話題があった。