堤聖也【動画】穴口一輝選手は「本物のボクサーでした」世界戦以外の最高試合「選んでくれてよかった」【2023年度年間優秀選手表彰式】
ボクシングの2023年度年間優秀選手表彰式が行われた。努力・敢闘賞を受賞し、穴口一輝(真正)選手との試合が世界戦以外の年間最高試合に選ばれた堤聖也(角海老宝石)が出席した。
2023年12月の試合では、堤が終盤に反撃し合計4度のダウンを奪った一方、試合途中まで穴口がポイントではリードする激闘だった。試合後、穴口選手は右硬膜下血腫を発症し手術を受けたが、24年2月に死去した。
堤は敢闘賞の受賞に感謝を述べ、穴口選手との試合について「いろんな意見が出ているんですけど」と前置きした上で、「僕としてはちゃんとこの試合を選んでくれてよかったと思います」と率直に語った。
「お互いの持ち味を全部出した試合だと思っていて、やった僕にしか感じられないこともあると思うし、穴口選手は本物だなと思いました。彼は本物のボクサーでした。本当、悔やまれるのは、今日、この日、一緒にいられなかったこと。これだけが悔やまれます。心よりご冥福をお祈り申し上げます」
続けて語ったのはボクサーとしての「覚悟」だった。「試合終わって、意識がないという話を聞いた時から、やっぱり回復を心から願っていますけど、やっぱりどこかで覚悟はあった」「すごくショックですけど、考えはまとまっていました」と語った。一方で、「ただ、(相手の)家族のことを思うと何も言葉が出ないので、何も僕は言えないです」とも話した。