しずちゃん悲痛…恩師・梅津氏が死去

 女子ボクシングで昨年のロンドン五輪出場を目指したお笑いコンビ・南海キャンディーズの山崎静代(34)の専属トレーナーで、アクションディレクターの梅津正彦(うめつ・まさひこ)氏が23日午前1時、都内の病院で、悪性黒色腫のため死去した。44歳だった。梅津氏は昨年2月に皮膚がんが見つかり、闘病生活を送りながら山崎を指導してきた。山崎は最期をみとったが、この日はコメントせず、後日、梅津さんへの思いを語る予定だ。

 山崎と二人三脚で挑み続けた梅津氏の命を賭した戦いが、無念のテンカウントを迎えた。まだ44歳。あまりにも早すぎる旅立ちだった。

 昨年2月に皮膚がんが見つかり、余命1年を宣告された。関係者によると、がんは肝臓にも転移し、7月に入り、あらためて余命1~2週間と宣告されたという。山崎も時間が許す限り梅津氏に付き添い、7日には梅津氏が車いすで行った講演にも同席。22日午後7時半ごろ、仕事を終え病院を訪れた山崎に、梅津氏が「遅いよ」と声に出したのが最後の会話となった。その後、梅津氏は家族や山崎にみとられ、静かに息を引き取ったという。

 2008年に山崎の主演ドラマで、梅津氏がボクシング指導を務めたことがきっかけとなり、2人は師弟関係となった。ロンドン五輪を目指すなか、梅津氏はがんを宣告されたが、入院先の病院から山崎の合宿先に駆けつけることもあった。昨年5月の世界選手権で敗退し五輪の夢が途絶えた後も、山崎は「私が勝つことで、梅津さんの病気もいい方に向かうかも」とボクシングへの情熱を燃やし続けた。

 今年4月の「第1回女子チャレンジマッチ」では、梅津氏の目の前で、2011年のデビュー戦で敗れた台湾人選手から勝利を収めた。その際も「梅津さんは病気と戦っているけど、絶対に次もその次も一緒に戦ってもらえるよう、私もボクシングを続けます」と語っていただけに、悲しみは計り知れない。

 通夜は28日午後6時から、葬儀・告別式は29日午前11時半から、東京都港区芝公園4の7の35、大本山増上寺光摂殿で。喪主は妻の敦子(あつこ)さん。

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