石川さゆり、島倉さんに涙の別れ…
肝臓がんのため、8日に死去した歌手・島倉千代子さん(享年75)の葬儀・告別式が14日、東京・青山葬儀所でしめかやに営まれ、芸能関係者とファンを合わせ約3000人が、最後の別れを惜しんだ。
時に優しく、時に厳しく、後輩たちに歌の道を説いた島倉さん。多くの演歌歌手が偉大な先輩とのお別れに集まった。
デビュー当時に同じコロムビアレコードに所属し、島倉さんを姉のように慕った石川さゆり(55)は「島倉さんの『さゆり、しっかりしろ』という声が聞こえるよう。頑張ります」とこみ上げる涙をこらえながら、弔辞を読み上げた。
「島倉さんは、生涯を歌い手として見事なまでに全うされた。歌への情熱、表現者として夢をどんなときも決して失ってはならないことを私たち後輩へ強く示された。本当に寂しい。もっとお元気で歌っていてほしかった」
出棺前には、花が敷き詰められた遺体に、号泣しながら最後まで語りかけていた。
同じくコロムビアの後輩だった八代亜紀(63)は、死去3日前の絶唱に「歌手魂をすごく感じた。一般的には弱々しいと思われがちだけど、すごく強い方だった」と語った。細川たかしも「歌声を聴いてビックリした」と驚いた。
島倉さんは肝臓がんを周囲に隠していたが、新沼謙治(57)は11年に死去した博江夫人が肺がんだったことから、病を告げられていた。「つらい様子は見せなかった。亡くなる直前に、(関係者を通じ)病床の島倉さんへ携帯電話をあててもらって『ありがとうございました』とお礼を言った」と明かした。
長山洋子(45)は「もっと教わりたかった」と悔やみ、水前寺清子(68)は「お姉さんのように、まっすぐと歌の道を歩んでいきたい」と誓っていた。