“サザエさん”悲痛「本当に寂しい」
さようなら、お父さん。アニメ「サザエさん」の磯野波平の声で知られる声優・永井一郎さん(享年82)の急死から一夜明けた28日、声優・加藤みどり(74)が悲しみのコメントをマスコミ各社に寄せた。加藤は波平の娘でアニメの主人公のフグ田サザエ役で、45年間、永井さんと「サザエさん」を演じてきた間柄だ。
1969年のアニメ放送開始から、父と娘を演じ続けてきた。45年間にわたって永井さんと“家族”だった加藤は「サザエさんの放送開始からのスターティングメンバーで45年間ご一緒した永井さんの訃報を受け、本当に寂しい気持ちでいっぱいです」と、“父”との別れを惜しんだ。
古き良き日本の父親らしい厳しくも温かみのある声で、アニメ「サザエさん」を支えてきた永井さん。加藤はその仕事ぶりを振り返り「波平役の永井さんは番組の要であり、『サザエさん』の中心的存在でした。全体をひっぱったり、シーンをまとめたり、実は見えないところで非常に責任の重いところを背負って下さっていたのが永井さんでした」と、リーダーシップの高さを証言した。
磯野家の大黒柱を失ったショックは計り知れない。加藤は「また、出番も多く、セリフも多かった永井さんが抜けてしまうということは番組にとっても大きなことかと思いますが、個人的には本当に寂しい気持ちでいっぱいです」と、悲しみと共に、番組の行く末を案じた。
永井さんは今月23日の収録に参加し、2月9日放送分まで取り終えている。フジテレビは代役について「今後、検討していく」と説明している。