安井昌二さん死去…新派などで活躍
映画「ビルマの竪琴」やテレビドラマ「チャコちゃん」シリーズで知られる俳優の安井昌二(やすい・しょうじ、本名四方正雄=よも・まさお)さんが3日、急性心不全のため千葉県内の自宅で死去した。85歳。東京都出身。通夜と葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は未定。後日、しのぶ会を開く。
関係者によれば、安井さんは3日朝、起床しなかったため、同居している次女で「チャコちゃん」役で知られる元女優・四方晴美さん(56)が様子を見に行ったところ、亡くなっていたという。
安井さんは1949年、長谷川一夫主宰の新演技座に入団。俳優座を経て54年に日活入社。小津安二郎脚本の映画「月は上りぬ」でデビューし、56年の市川崑監督作品「ビルマの竪琴」で主人公の水島上等兵を演じた。
63年、劇団新派の公演に初参加。初代水谷八重子の相手役をたびたび務め、68年に正式入団し、二枚目として活躍。昨年7月の「東京物語」が最後の舞台になった。
妻は女優の故小田切みきさん。四方さん主演の「チャコちゃん」シリーズのうち、62年の1作目「パパの育児手帳」と66年の4作目「チャコちゃん」は、両親役が安井さんと小田切さんだった。