宇津井さん死去「渡鬼」石井Pガックリ

 俳優の宇津井健さんが14日、午後6時5分、名古屋市内で慢性呼吸不全のため死去した。82歳。東京都出身。俳優座を経て新東宝に入社し、青春スターとして人気を得て、テレビドラマでは「ザ・ガードマン」で支持を集め、山口百恵さんがヒロインを務めた「赤い」シリーズでは父親役を好演。関係者によると、最近は肺気腫を患っていた。故人の意向により通夜、告別式は親族のみで執り行い、後日、お別れの会を開く予定。

 TBS系人気テレビドラマ「渡る世間は鬼ばかり」の石井ふく子プロデューサー(87)は訃報に肩を落とした。「藤岡琢也さんの後に『大吉』役を快く引き受けていただいたとき、初めて会う5人姉妹から『お父さん、お帰りなさい』と声をかけられて、緊張がほぐれた時の宇津井さんの表情がとても印象的で今でも忘れられません」と故人をしのんだ。

 最後に会ったのは昨年12月で「スポーティーな格好で颯爽(さっそう)とされていて」療養中という印象はなかったという。その後も時々電話し「また『渡る‐』をやるときまでには元気になりますから」という宇津井さんに「何言っているんですか、もうお元気じゃないですか」と返したというが、これが最後の会話になった。

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