俳優の宇津井健さんが死去、82歳

 俳優の宇津井健さんが14日、午後6時5分、名古屋市内で慢性呼吸不全のため死去した。82歳。東京都出身。俳優座を経て新東宝に入社し、青春スターとして人気を得て、テレビドラマでは「ザ・ガードマン」で支持を集め、山口百恵さんがヒロインを務めた「赤い」シリーズでは父親役を好演。関係者によると、最近は肺気腫を患っていた。故人の意向により通夜、告別式は親族のみで執り行い、後日、お別れの会を開く予定。

 青春スターとして、晩年は日本の正しいお父さんとして欠かせない存在だった宇津井さんが亡くなった。

 13日に滞在先の名古屋市内の知人宅で体調不良を訴え、14日午後6時5分、駆けつけたフジテレビ社員の長男・宇津井隆さんら家族に見守られ、息を引き取ったという。

 所属事務所によると宇津井さんは1年ほど前から肺気腫を患っていた。信頼する医師が名古屋にいたことで、東京と行き来する生活を送っていた。仕事が一段落したことで、2月ごろから、名古屋の知人宅に滞在していたという。

 ただ、最近も体調が悪いということはなく、所属事務所の社長が、1週間ほど前に電話で話したときも普段と変わりなかったという。「近いうちに励ましに行こうと話していたのに」と事務所社長は驚きを隠せなかった。

 青春スターとして活躍した宇津井さんは、山口百恵さん(55)、三浦友和(62)と共演した「赤い」シリーズでは百恵さんの父親などを演じ、理想の父親として定着。シリーズの共演が縁で、80年11月19日には2人の結婚式で仲人も務めた。

 06年にはかつて阿部千恵子の芸名で女優として活動していた妻・友里恵さんを肝臓がんで失った。友里恵さんとは61年に結婚、隆さんをもうけた。亡くなるまでの約10年にわたり、がんで闘病しており、宇津井さんは献身的に看病していた。

 遺作は昨年放送された「渡る世間は鬼ばかり」スペシャルだった。宇津井さんは降板した藤岡琢也さんに代わり、06年4月6日から「渡る‐」では岡倉大吉を演じていた。

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