山本俊彦さん急死 ユーミンなどカバー
「フィーリング」などのヒット曲で知られるコーラスグループ「ハイ・ファイ・セット」のメンバーだった山本俊彦(やまもと・としひこ)さんが虚血性心不全のため東京都内の自宅で死去していたことが29日、分かった。67歳。大阪市出身。葬儀・告別式は30日に近親者で行う。妻は歌手の山本潤子さん(64)。
28日早朝に世田谷区内の自宅2階で倒れているのを潤子さんが発見し、通報した。検視の結果、亡くなったのは27日深夜だったとみられる。関係者によると山本さんは持病もなく元気だったという。
山本さんは「翼をください」などで知られるフォーク・グループ「赤い鳥」のメンバーとして活躍。1974年に路線の食い違いから解散したが、同年にメンバーだった潤子さん、大川茂さんと「ハイ・ファイ・セット」を結成した。フォーク色を一掃した都会的でハイセンスなハーモニーが人気を呼び、荒井由実(現松任谷)の「卒業写真」、「冷たい雨」などをカバーし、ヒットさせた。
山本さんは94年の解散後、音楽プロデューサーとして活動していた。この日、都内で営まれた通夜には近親者のみが参列。夫の急死にも、潤子さんは気丈に振る舞い、関係者に「(残っている)ツアーを頑張ってやる」と話したという。