斎藤晴彦さん死の前日まで稽古に参加
ミュージカル「レ・ミゼラブル」のテナルディエ役や舞台「放浪記」の菊田一夫役などで知られる俳優の斎藤晴彦(さいとう・はるひこ)さんが27日午後3時24分、心不全のため都内の病院で死去した。73歳。東京都出身。通夜は7月2日午後6時から、告別式は7月3日午前11時から東京都新宿区南元町19の2、千日谷会堂で行われる。喪主は妹・大友喜美子(おおとも・きみこ)さん。
27日昼ごろ東京都武蔵野市の自宅近くの駐車場で倒れているのを発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。29日に都内の大学病院で検視が行われ、心不全と診断された。
斎藤さんは1969年、演劇センター69/71(現・劇団黒テント)に参加し、アングラ演劇を代表する俳優の一人に。81年からフジテレビで放送された「ロボット8ちゃん」のバラバラマン役、80年代半ばのKDDのCM、86年からの日本テレビ「11PM」の司会などで人気を博した。
2年前に心臓弁膜症でカテーテル手術を受けた。その後の体調は良好で「70歳超えてリフレッシュできた。今までにない芝居をやろう」と話していた。
10月には歌人・山崎方代の短歌を芝居にする黒テントの公演を演出することが決まっており、26日はプレ稽古に参加。終了後は劇団員と酒席をともにし「大きな声を出してやろう。エネルギーを使ってやれば、何かが見えてくる」と、アドバイスしていたという。