龍虎さん通夜“モテでは横綱でした”
8月29日に循環器疾患のため旅行先の静岡県で急逝した大相撲の元小結でタレントの龍虎(りゅうこ=本名・鈴木忠清)さん(享年73)の通夜が4日、東京・中目黒の実相会館でしめやかに営まれた。喪主で妻の貴子さん(53)は「『また来世でも一緒になれればいいね』と言いたい」と泣きはらした目で夫への愛を語った。この日は西川きよし(68)ら700人が参列し、故人をしのんだ。
大相撲で小結となり、現役引退後もクモ膜下出血を乗り越えるなど、あらゆるものに打ち勝ってきた人生が、戒名「清淨院釋龍勝居士」の“龍勝”に込められた。
葬儀委員長を務めた花籠部屋の同期で52代横綱の北の富士勝昭さん(72)は「同期で1番弱い2人が、幕内に上がってね」と懐かしそうに回顧。「彼は若いときから、よくモテた。モテでは横綱でしたね」とイケメン力士として人気を博した友をしのんだ。また、TBS系「料理天国」(1975~92年)で共演し、収録後に毎週飲み歩いていたという西川は「細かいことにこだわらない粋な人。生き様が、男前でした」と肩を落とした。
長男の規裕さん(20)が「すごい大きな器を持った父でした」と語ったように、力士からタレントに転身し成功、そしてよき父として家族に愛を注いだ73年だった。
ひつぎには愛用のブルゾン、手紙とともに、食べることが大好きだった龍虎さんの“最後の晩餐”として、貴子さんがお弁当を作り、入れるという。
5日の葬儀・告別式では北の富士さんと、「料理天国」で共演し家族ぐるみで交際してきた生島ヒロシ(63)が弔辞を読む。最期まで堂々とした生き様を貫いた龍虎さんらしく、「威風堂々」の曲で出棺される。