O・コールマン氏死去 ジャズの巨人
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版などによると、ジャズの米サックス奏者オーネット・コールマン氏が11日、心不全のためニューヨークで死去した。85歳。従来のジャズの発想を覆した自由な演奏スタイルを生み出し「フリージャズの巨人」と呼ばれた。
南部テキサス州フォートワース生まれ。7歳の時に父親が亡くなった家庭は貧しかった。14歳で安いアルトサックスを手に入れ、ラジオから流れる曲をまねて独学で音楽を学んだ。代表作のアルバム「ジャズ来るべきもの」(1959年)は世界に大きな衝撃を与え、フリージャズの原点となった。
当初は自由度の高い音楽が共演者らに受け入れられず、メディアを含め非難を浴びた。次第に真価が認められ、ルイ・アームストロングやチャーリー・パーカーらと並ぶジャズの革新者とされる。
2001年に高松宮殿下記念世界文化賞、2007年にピュリツァー賞の音楽部門を受賞した。