丸美屋のキャラふりかけは大人もターゲット『鬼滅の刃』『ポケモン』『エヴァ』…

 大手食品メーカーの丸美屋は25日、大人気漫画でアニメでも大ヒットを記録した『鬼滅の刃』のキャラクターふりかけを新発売する。購買層は未就学児から小学生、鬼滅ファンの10~30代男女を想定。実はキャラクターふりかけは近年、子供以外の成人層にもターゲットを拡大。その事情を同社に聞いた。

 “子供の食べ物”というイメージは、過去のものだ。同社は「お子さんから、お弁当を持参する中高生や大人、幼い頃から慣れ親しんでいるシニアまで幅広い層に支えられています。米の消費量は大幅に減っていますが、ふりかけ市場は微減にとどまっている大きな理由です」と答えた。大人向けふりかけの伸びが顕著だという。

 キャラクターふりかけは2013年春、人気子供向け番組で活躍した「ガチャピン」「ムック」の発売が潮流を変えた。未就学児が好む小袋タイプではなく、フォルムがかわいく、つい持ち歩きたくなるプラスチック容器で、20~30代女性をターゲットにした。「それ以前に両キャラを採用したカップスープが好評だったこと、両キャラの生誕40周年だったことで、話題性が備わっていました」と好評を集めた。

 同社のマーケティング部には、キャラクター商品とデザートを専門に扱う担当チームが存在。人気や話題性、ターゲット層への響き、食品や企業イメージを考慮した観点でキャラクターが選ばれる。

 ふりかけの売り上げは昨年、新型コロナの影響で家庭で使うタイプ(チャック付き等)は増加傾向に、行楽や各種行事、お弁当での需要が高いおむずびの素や小袋タイプは停滞気味だという。同社は今後について「キャラクター商品は主に未就学児から小学生をターゲットしていますが、少子化による影響で、市場は縮小傾向が続くと推測されます。新たなターゲットを開拓していく必要があります」と語った。

 現在の同社キャラクターふりかけは9種類。それぞれ解説してもらった。

 ◆ポケモン…未就学児~小学校低学年の男の子向け。オリジナルキラキラシール1枚入り(全40種)。19年11月のテレビアニメ新シリーズの放送開始に伴い同12月にパッケージを刷新。好調に推移

 ◆プリキュア…未就学児~小学校低学年の女の子向け。オリジナルキラキラシール1枚入り(全30種)。テレビ番組のシリーズ改編にあわせ毎年リニューアル

 ◆仮面ライダー…未就学児の男の子、一部大人ファン向け。オリジナルキラキラシール1枚入り(全10種)。テレビ番組のシリーズ改編にあわせ毎年リニューアル

 ◆ミニオンズ…子供や成人女性のファン向け。オリジナルシール1枚入り(全20種)

 ◆しまじろう…幼児~未就学児向け。オリジナルシール1枚入(全10種)。幼児に配慮し、小袋1袋あたりの量を調整(標準2・5グラム、しまじろう2・0グラム)

 ◆エヴァンゲリオン…20代~50代のファン向け。プレミア感を出すため、シールではなくカード入り(全12種)。コレクション性を高めるためパッケージデザインは2種類。大人を意識し風味は海苔わさび、鮭を採用

 ◆スヌーピー…子供から成人女性向け。昨年10月のPEANUTSコミック70周年を記念し、2月下旬に発売される限定商品では景品に「スマホで使えるオリジナルフォトフレーム(全5種、アプリで読み込み使用)」と、ふりかけの中に「スヌーピーの顔の形をした可愛いチップ」入り。大人向けに梅おかか風味を採用

 ◆鬼滅の刃…未就学児~小学生、ファンの10~30代男女向け。景品はオリジナルキラキラシール1枚入り(全18種)

 ◆すみっコぐらし…未就学児の女の子~成人女性向け。オリジナルキラキラシール1枚入り(全20種)

 (デイリースポーツ・山本鋼平)

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