「仮面ライダー」新作映画をめぐるトップクリエイターの「嫉妬の炎」
人気特撮シリーズ「仮面ライダー」の初回放送から50年の節目となった4月3日、映画「シン・仮面ライダー」の製作が発表された。メガホンを取るのは「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズの監督で、「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」にも携わった庵野秀明氏(60)。その裏で、庵野氏へのライバルである漫画家・島本和彦氏(59)の“魂の叫び”が話題となっている。
■祝福ツイート直後に“ライバル”による映画化発表
島本氏は「炎の転校生」「逆境ナイン」など、破天荒な“熱血ギャグマンガ”の第一人者として人気が高い。庵野氏とは大阪芸術大学映像学科の同級生で、島本氏の自伝的マンガ「アオイホノオ」には庵野氏が実名で登場。島本氏による庵野氏への嫉妬心を感じさせる描写がなされおり、2016年の映画「シン・ゴジラ」公開直後には、ツイッターで「庵野……オレの負けだ……」と“敗北宣言”を行ったことも話題となった。
「仮面ライダー」シリーズにおいて、島本氏は「BLACK」「ZO」「ゴースト」などでコミカライズを行っている。記念日の4月3日には「仮面ライダー50周年なのでお祝いのツイートお願いします」という依頼を受け、祝福メッセージとともに、初代仮面ライダー作品のソノラマシート「仮面ライダー 恐怖のくも男」のジャケットを描いたイラストを投稿した。だがその直後、「シン・仮面ライダー」が庵野監督作品として製作されることが発表され、ネット上では「島本先生は知らなかったのか?」などと話題となった。
■「まんまと全力ではまったんだ」
こうした声に島本氏は「知らなかったよ…ただ、『仮面ライダー50周年なのでお祝いのツイートお願いします』って言う知らせだけを受けてたよ。それにまんまと全力ではまったんだ俺はふふふはははは…」「本当に見事な順番……漫画の締め切りキツい中、午前中を費やして『仮面ライダー50周年をお祝いしてツイートして』依頼に全力で答えた俺はすでに罠にハメられてて…いや、他の漫画家さん達も同様に依頼されていただろうけれども…まさかドンピシャなイラストを俺も書いてしまうとわな……ふふふ……」と自虐的な返信を繰り返した。
マンガ「アオイホノオ」を地で行くような、島本氏の庵野氏に対する“嫉妬”の炎。超一流クリエイターたちによる、期せずして発生したプロレス的な流れに、ファンは大盛り上がり。映画には無関係な自身の名がトレンド入りしたことを示すツイートに、島本氏は「フ……フフ……面白いね……これが「草」ってやつだよね………」と返信するなど、映画の製作発表に劣らず全国的な話題となった。
(よろず~ニュース・福島 大輔)