『機動戦士ガンダム-』完成 ハサウェイ役の小野賢章「表裏を苦労しながら役作り」
人気アニメシリーズの劇場版最新作『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の完成報告会見が13日、都内で行われ、ハサウェイ・ノア役の小野賢章、ギギ・アンダルシア役の上田麗奈、ケネス・スレッグ役の諏訪部順一、レーン・エイム役の斉藤壮馬が出席。作品への思い入れを熱く語った。
小野賢章はハサウェイ役を「アムロとシャアを間近で見ている人物。2人の正義を考えた彼の行動ですが、複雑な心情が常にあるので、テロを起こそうとする人物とブライトの息子という好青年、その表裏を丁寧に苦労しながら役作りしました」と振り返った。作品の見どころには「モビルスーツ戦はとにかく格好いいし大迫力で。でも今回は違った視点からのモビルスーツ戦があって、もし現実で起こってしまえば本当に怖いなというリアルなシーンがありました」と語った。
上田麗奈はギギ役を「女性でもあり少女でもあり、とても魅力的に描かれていました。彼女がハサウェイやケネスと出会い、三角関係でのいいスパイスをもたらして、ギギ自身も動かされるものがある、そういうところを意識しました」と回想。その上で「こんなにも説得力のある絵になっているのかと驚きました。アニメを見ているのを忘れる瞬間があり、情報量が多い絵の力があります。スクリーンで見るとより迫力があり、人と人との緊張感も増すと思います。戦等シーンのような緊張感のある日常を楽しんでほしいです」と呼びかけた。
諏訪部順一はケネス役を「ほかのキャラクターと比べると普通の人ですが、軍人であり社会人でもありながら、プライベートでは柔らかめの人でもあるので、硬軟併せ持ったところ出そうと思いました」と思い起こした。その上で「私自身がファーストガンダムからどっぷり浸った世代なので、世界観に関する予習はバッチリでした」と誇らしげに“ガンダム愛”を口にした。
斉藤壮馬はレーン役を「ある種ストレートな、分かりやすい青さを体現しています。感情とセリフが直結した、若さ故の自信のみなぎりを表現できればと思いました。彼がその青さからいかに成長できるのか、が見どころでしょうか。ガンダムらしい台詞回しにも注目してもらえれば」と話した。
続いてロックバンド[Alexandros]が登場し、主題歌「閃光」をライブで披露。ボーカルの川上洋平は主題歌へのオファーを「とにかくうれしかった。光栄だなと感じました」と喜びをあらわに振り返った。所属レーベルである「RX-RECORDS」は、ガンダム好きであるマネジャーが、ガンダムの型番「RX-78」にちなみ名付けたという。「デビューするときに『ガンダムの主題歌を持ってこられるようになれよ』と言われて、夢がかなったというか。恩返しができました」と感慨深げに話した。
今作の物語はアムロ・レイとシャア・アズナブルが最後の決戦を行った「逆襲のシャア」から12年後が舞台。連邦政府が強制的に民間人を宇宙に連行する非人道的な政策をとる地球で、主人公・ハサウェイは反政府運動のリーダーになっていた。アムロとシャアの理念と理想、意志を宿したハサウェイの運命は-。富野由悠季氏が原作小説を手がけた、全3部作の1作目。5月7日より全国公開される。
(よろず~ニュース・山本 鋼平)