人気アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの最新情報を発信する「DUMDAM　ＴＯＰＩＣＳ　２０２１」が１３日、都内で開催された。劇場版アニメ『Ｇのレコンギスタ』については、第３部「宇宙からの遺産」が７月２２日に公開されることが発表され、総監督を務める富野由悠季氏がビデオメッセージを寄せた。また、この日発表された動画配信大手ネットフリックス向け実写映画化に関して、登壇者が感慨を述べ合う場面があった。

　２０１４年から翌年にかけ放映されたテレビアニメ『G のレコンギスタ』を再編集した劇場版第３部。新規カットが大幅に追加され、引き続き総監督を務める富野氏は、気力十分に決意を語った。

　「劇場版『G のレコンギスタ』第3 部が近々公開されます。『G -レコ』は基本的に子供たちに観てもらう明るい路線にしておいたおかげで、コロナ禍があろうがなにがあろうがとにかく続けるぞという耐久力があることがわかりました。そういう意味でやっぱり観客がいてくれるからアニメ作品を作っていけるんだということをつくづく思い知らされましたし、本当に若返ることができています。今回の第3 部に関して言いますと、「宇宙からの遺産」ということで本格的に宇宙に出て行く物語です。ベルリとアイーダが姉弟だとわかってしまって、憧れの女性だったかもしれない人が本物の姉さんかよということでベルリが決定的に落ち込むという、あんまりアニメではやっちゃいけない話なんですが、面白いんですよ（笑）！皆さんがご存知の通り、コロナ禍はまだこれから後1 年は続くだろうと覚悟しています。作っているスタッフが感染症にかかったらどうしようという不安は多少ありますが、逆に言いますと仕事があることで元気を保てるということが起こります。仕事を利用して健康を維持し、そして仕事を達成することによってみんなが気持ちよくなる。それが『G -レコ』の基本的なコンセプトですので第3 部のみならず第４部も第５部も期待して待っていてください！ じいちゃん、がんばるぞ！」

　登壇していたガンダムシリーズプロデューサーの小形尚弘氏は「（富野氏は）すごく頑張っています。毎日運動しているそうです。体が資本なのでそこは絶対怠らないそうです」と語り、映画監督の本広克行氏は「前より元気になりましたね。生きる伝説、リビングレジェンドは富野さんと山田洋次さんしか日本にはもういないのではないか」と敬意を口にした。

　また、同日に実写映画化の監督を『キングコング：髑髏 島の巨神』を手がけたジョーダン・ヴォート＝ロバーツ氏が務めることが発表。本広氏が「ハリウッド実写版ガンダムの発表があり、すごい時代になりましたね」と水を向けると、小形氏は「監督はガンダム作品への造詣が深くて、すごくリスペクトしてくれています」と信頼を口にした。本広氏は「日本にもいい監督いるんですけどね…」と物欲しげにつぶやくと「ガンダムは仕方ないので、イデオンを」と同じ富野氏による大作を挙げていた。

（よろず～ニュース・山本 鋼平）