週刊少年マガジンのアナログ作品は「はじめの一歩」など3作品のみ 「ラブひな」赤松健氏の投稿で明らかに

 『ラブひな』『魔法先生ネギま!』『A・Iが止まらない!』など多数の代表作を持つ漫画家・赤松健氏のツイートが話題になっている。2日までに2万4000の“いいね”となったツイッターへの投稿文は以下の通り。

 久々にマガジン編集部に行ったら、ネーム室の脇に「スクリーントーン置き(捨て?)場」があった。 しかし週刊マガジンでも既に完全アナログは3人(大罪・炎炎・一歩)だけだそうで、このトーンも貰い手が少ないみたい。ちなみに物色している手は森川先生。

■編集部の一角に…

 マガジン編集部の一角に置かれた段ボールに積まれたスクリーントーン。かつては陰影や服の模様、自然物や人工物の背景など漫画制作には必須の画材だったが、デジタル機器の発展ととともに、使用頻度が少なくなった。人物など主線はペンで描き、仕上げをデジタル処理する作家も増え、“完全アナログ”はすっかり少数派になった。

 講談社の同編集部に確認したところ、赤松氏のツイート通り、現在「週刊少年マガジン」に連載する27作品中、“完全アナログ”は『はじめの一歩』(森川ジョージ)、『炎炎ノ消防隊』(大久保篤)、『黙示録の四騎士』(鈴木央)の3つのみ。同ツイートには「売れっ子だからこそトーンを使い続ける事ができてるんだろうなぁ…」「道理で画材屋に行っても、トーンまともに売っていない訳ですよねぇ..」「アナログで描く方が私は好きです 温かみがあるし、落ち着きます アナログで描いてる先生がんばって」などの感想が寄せられている。

 かつては多種多様なスクリーントーンが販売され、地方と都市の画材屋で品揃えの格差があり、都市が漫画制作に有利な理由の一つとされたが、すっかり時代は変わったようだ。スクリーントーンについて「​多用すると画面の効果を冷たくし、手を抜いたと思われることもある。努めて使うのを減らして、ごく必要な部分にだけとどめた方が良い」という趣旨を自著に記した手塚治虫ならば、どのような感想を抱くのだろうか。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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