政府が小山田圭吾のいじめ問題を「まったく許されない」と非難 組織委に「適切に対応を」と厳命
加藤勝信官房長官は19日午前、定例会見を行い、五輪開会式の作曲担当を務めるミュージシャンの小山田圭吾について言及。いじめ行為を非難し、東京五輪組織委員会に対し「適切に対応してほしい」と厳命した。
小山田は1994年1月発行の「ロッキング・オン・ジャパン」と95年8月発行の「クイック・ジャパン」で、いじめを赤裸々に告白。小学校時代、同じクラブ活動をしていた、障がい者だという同級生に体育倉庫で暴力を振るうなどしたことや、中学時代には朝鮮学校から転校していた同級生にも「一緒に遊んでいた」としながらいじめ行為を行っていたことを明かし、深い反省の意は示していなかった。
今月14日、小山田は開会式の作曲担当に就任したことが発表されると、過去の「いじめ自慢」とも取れる告白がネット上で話題となり、起用に反対する声が多く上がっていた。小山田は16日に自身のツイッターに謝罪文を掲載。組織委の武藤敏郎事務総長は17日の会見で「十分謝罪し反省している。倫理観をもって仕事をしていく、と話している。このタイミングでもあるので、引き続き大会を支えていって、貢献してもらいたい」と擁護し、続投方針を明らかにしていた。
だがこの日、小山田について政府としての見解を問われた加藤官房長官は「障がいの有無にかかわらず、いじめや虐待はあってはならない行為。政府として共生社会の実現に向けた取り組みを進めており、こうしたことに照らしてもまったく許されるものではない」と厳しく非難。さらに「組織委員会において適切に対応していただきたい」とし、起用の再考も含めた対応を促した。
さらに、菅義偉首相が会見で述べた「共生社会の実現に向けた『心のバリアフリー』の精神伝えたい」という発言について「そのことに何ら変わることはありません」と回答。「その辺も踏まえて、主催者である組織委員会に適切に対応していただきたい、そうした対応を取っていくことが必要だ」と重ねて強調した。
(よろず~ニュース編集部)