脳科学者の茂木健一郎氏が２８日、ツイッターに新規投稿し、東京都での新型コロナウイルス新規感染者数が急拡大する中でも「五輪との相関はむしろ低い」と主張した。

　茂木氏は「感染拡大は、デルタ株の世界の動向を見ていれば予想できることで、五輪との相関はむしろ低いでしょう」との見解を示し、「東京オリンピックの開催自体と結び付けて議論する方向性は非論理的、非実証的です。 医療のシステムや規制緩和や感染症の分類見直しなど、できることをテクニカルに議論すべきだと考えます」と訴えた。

　こうした茂木氏の投稿に対し、神戸大大学院医学研究科の岩田健太郎教授（感染治療学）は「それこそ実証もしないで『相関は低い』とか言われるほうが非論理的です」と専門家の視点から批判。岩田教授は「先日尾身先生の出したモデルも検証なしで批判されてましたが、そこへの反省もなし。オリンピックで大騒ぎするのは止める気はありませんが、コロナについては黙っててください」と苦言を呈した。

　それに対し、茂木氏は「黙りませんが、岩田先生のお話には引き続き注目し、学ばせていただきます」と反応。今後も「コロナについて」は「黙りません」と宣言した。

　東京都はこの日、新型コロナウイルスの新規感染者が３１７７人確認されたと発表。３０００人超えは初めてで、２７日の２８４８人を更新して過去最多となった。前週水曜日は１８３２人で１３４５人増と、五輪が開催されている東京都での感染拡大は止まらない状況になっている。

（よろず～ニュース編集部）