「ルパン三世」新作 次元大介役が小林清志から大塚明夫に交代 唯一の初代声優が50年節目に
人気シリーズのアニメ化50周年を飾る新作『ルパン三世PART6』(日本テレビ系、10月放送開始)の声優陣が7日に発表され、1971年のアニメシリーズ第一作から唯一のオリジナルメンバーだった次元大介役の小林清志(88)が勇退し、大塚明夫(61)に交代することが明らかになった。
小林は「我儘を言えば90歳までやっていたかったが残念」と複雑な胸中を明かしつつ「あとは明夫ちゃんに委ねます。頑張ってちょうだい」と託した。「最後にこれまで応援してくれた人たちにお礼を申し上げる。ありがとうございました。ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。あばよ」と感謝とともに別れを告げた。
石川五ェ衞門の初代声優を務めた大塚周夫(2015年死去、享年85)を父に持つ大塚明夫は「清志さんが50年をかけて生命を吹き込んだ次元大介は、もはや清志さんそのものだと思っています」と敬意を示し、その上で「だからこそ、そんな自分さえも納得させ得る次元大介になろうと勝手ながら心に決めました」と決意を口にした。
新キャラクターでは八咫烏五郎役に島崎信長、アルベール・ダンドレジー役に津田健次郎に加えホームズ役に小原雅人、リリー役に諸星すみれが決定。あわせてPV第二弾も公式サイトなどで解禁され、大塚明夫が演じる次元大介の声を聴くことができる。他の主要キャラクターではルパン三世役は栗田貫一、石川五右エ門役は浪川大輔、峰不二子役は沢城みゆき、銭形警部役は山寺宏一が担当。なお『ルパン三世 PART6』初回は、小林清志が最後に次元を演じる「EPISODE 0 -時代-」が放送され、以降の放送回では大塚明夫が次元を演じる。
小林清志のコメント全文「ルパンは俺にとって一生ものの仕事であった。命をかけてきた。我儘を言えば90歳までやっていたかったが残念。何とかかじりついていたかったが無理だった。歳をとればそれなりの深みが出てくるはずだ。ただ映像とのギャップがあるか。話は違うが以前、明夫ちゃんに聞かれたことがある。『なぜ親父は五ェ門を辞めたんでしょう?』と。親父とは大塚周夫先輩である。答えに窮したことがある。さぞ先輩も無念だったにちがいない。一部の方々から言われる事があるのは、次元は歳をとった聞きづらい。当たり前だ。わたしゃ齢88歳であるぞ。俺なりに努力した結果だ。これからはそう言われることを気にしないですむ。ほっとしている。あとは明夫ちゃんに委ねます。頑張ってちょうだい。ただ、次元はそんじょそこらの悪党とは違うぞ。江戸のイキというもんだ。変な話だが、次元は江戸っ子だ。明夫ちゃん、これは難しいぞ。雰囲気はJAZZ にも似ているんだ。最後にこれまで応援してくれた人たちにお礼を申し上げる。ありがとうございました。ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。あばよ」
大塚明夫コメント全文「身が引き締まりました。清志さんの想い、たしかに掴んで離さないよう精進します。思えば僕は大魔王シャザーンで清志さんの声に出逢い、妖怪人間ベムを経て、そして次元大介に憧れました。小学5年生だったと思います。清志さんが50年をかけて生命を吹き込んだ次元大介は、もはや清志さんそのものだと思っています。次元大介から清志さんじゃない声が聞こえてきたらイヤです。もしかしたら誰よりも。だからこそ、そんな自分さえも納得させ得る次元大介になろうと勝手ながら心に決めました。江戸の粋、江戸っ子、JAZZ、胸にしっかり刻んでバトン、受け取らせていただきます!」
(よろず~ニュース編集部)