「Kawaiiは差別用語」に原宿系クリエーターが世界へ反論「誰でも使っていい」
インターネット上の一部で「Kawaii is a slur(Kawaiiは差別用語だ)」との主張が生まれたことに対し、原宿系クリエーター・紅林大空(30)が、Kawaiiは差別用語ではないと説明する動画をインスタグラムなどで公開した。紅林はよろず~ニュースの取材に対し、Kawaiiカルチャーは国籍や人種に関係なく「リスペクトさえあれば誰でも楽しむ権利がある」と語った。
黒人女性が日本のアニメキャラクターのコスプレをした自身の姿を「Kawaii」の文字を添えて動画サイト・TikTokへ投稿したことが論争のきっかけとなった。女性の元には「日本の文化を外国人が使うなんて許せない」「黒人がKawaiiを使ってわが物顔をするな」などと攻撃的なコメントが寄せられたと紅林は説明。これにより、日本人以外が日本発祥の「Kawaii」という言葉やそのカルチャーを実践することは”文化の盗用”になるとして「Kawaii is a slur(Kawaiiは差別用語だ)」と、「Kawaii」の使用をタブー視する動きが発生した。
海外のイベントなどに出席し、世界へKawaiiカルチャーを発信してきた紅林は「Kawaii文化は日本の文化といっても歴史が浅い。ここ20年くらいで急に浸透した文化なので、それを誰かが定義できるものではないし、半分以上は世界のみんなと一緒に作ってきたようなものなんです」と話し、「これは文化の盗用ではない」と意見を述べた。
紅林によると、当該動画を投稿したKawaiiインフルエンサーのアカウントは”荒らし”によって通報され、TikTokから利用を停止された。「これによって多くの人たちは、中傷した荒らしの人たちの認識が正しいと受け取りました。今回、一番大きな事件はTikTok側がKawaiiのSlur化を認めたということです」。中傷の背景には人種差別があるとし、攻撃する人たちの中にはKawaiiカルチャーを理解しないまま”文化の盗用”を語る人もいるとした。
紅林は「あまりよく知らない人たちが、Kawaiiを理解できていないところに問題があった」と考え、「Kawaiiを仕事にしていて、海外でもたくさん仕事をさせてもらって交流もある人が『誰でも使っていいんだよ』と説明するべきだと思って」と、日本人のKawaiiインフルエンサーとして声明を出した。「Kawaiiカルチャーは日本人も外国人も、どんな誰であろうが関係なく、いつでも初心者参加歓迎な文化で、リスペクトさえあれば誰でも楽しむ権利がある」と訴えた。
(よろず~ニュース・今井 佳奈)